深岩石

栃木県といえば「大谷石」が有名ですが、同じ凝灰岩の仲間に「深岩石(ふかいわいし)」があります。

大谷から東のエリアには凝灰岩の層が広がっていて、益子など各地で昔は石を採っていたそうです。益子町の古民家などで、その名残を今も見ることができます。

私が知る限り、現在も採掘されているのは

  • 宇都宮市の大谷石
  • 鹿沼市の深岩石
    の2種類です。

どちらも同じ凝灰岩系ですが、少し性質が異なります。火にはとても強く、水にはやや弱い…まるでポケモンの岩タイプですね(笑)

深岩石は硬い粒が混ざっていて、大谷石より硬度があります。でも、石材全体から見ればどちらも“柔らかくて軽い”石。それが素晴らしい個性なんです。

厚みや施工方法によっては、車が乗っても大丈夫。そして、人の暮らしと共にゆっくり変化していく姿を楽しめます。


さて、今回はその深岩石を使います。理由は建築上の兼ね合いもあってのこと。

先日、石山まで石を取りに行ってきました。

ここはSNSでも有名な場所なので、ご存じの方もいるかもしれません。頼んでいたサイズの石を引き取りに行くと…一つ60キロくらい。持ち上げるのもひと苦労ですが、とても良い石です。

この石は新築の玄関で使います。手刻みの大工さんが建てた現場で、大谷石と同じく「寸」基準なので在来建築との相性も抜群。厚みがあるので構造材としても仕上げ材としても使えます。

タイルのように少し欠けて下地が見える…なんて心配もなし。
厚い石、最高です!

今回は玄関部分だけのご紹介ですが、続きはまた後ほど。どうぞお楽しみに。

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